ドクターズインタビュー

  • HOME
  • ドクターズインタビュー

院長インタビュー

がん専門病院での豊富な経験、高度な医療を地域医療に活かす

がん専門病院での豊富な経験
高度な医療を地域医療に活かす

クリニックの歴史を教えてください

クリニックの歴史を教えてください

当院は1976年に開業し、約50年にわたり地域の皆様の健康を支えてきました。私は2019年に院長に就任しましたが、その前は父や兄が院長を務めていました。長い歴史の中で培われた地域との信頼関係を大切にしながら、新しい医療技術も取り入れ、診療の質の向上に努めています。

当院では乳腺診療を中心に、内科・外科の一般診療、そして訪問診療の3本柱で地域医療に貢献しています。医療と介護サービスを通じて地域社会に貢献するという理念のもと、様々な介護関連施設も運営しています。

院長に就任された経緯は?

がん研究会有明病院などの専門病院で長年勤務し、経験を積んできましたが、「地域でがん治療のできるクリニック」を目指したいという思いがきっかけでした。特に乳腺診療に特化した形で、診断から専門病院への紹介、そして術後のフォローアップまで一貫して行える医療体制を作りたいと考えました。

専門病院での経験を地域医療に活かし、患者様の身近なところで高度な医療を提供することが私の使命だと感じています。病院ではできない、きめ細かな対応が地域のクリニックでは可能です。そこに私の経験を組み合わせることで、より良い医療を提供できると考えています。

外科と腫瘍内科の“ダブルライセンス”。幅広い視点から乳がん診療を提供

外科と腫瘍内科の“ダブルライセンス”
幅広い視点から乳がん診療を提供

院長の専門は何ですか?

院長の専門は何ですか?

基本的な資格は外科専門医ですが、サブスペシャリティとして乳癌認定医とがん薬物療法専門医の資格も持っています。外科医でありながら腫瘍内科医でもあるというのが、医師としての私の強みです。

これにより、乳がんの診断だけでなく、術後の治療相談や薬物療法のアドバイスまで行うことができます。また、他院で治療を受けている方のセカンドオピニオンにも対応しています。乳がんの診療においては、診断から治療、その後の経過観察まで、長期的な視点で患者様をサポートすることが重要だと考えています。

これまでの経験についてお聞かせください

私はがん研究会有明病院を中心に、乳がん患者様を約9,000人規模で診てきました。他のがんの薬物治療では10,000人を超える患者様を診療しています。

一般的に医師が年間で診る患者数は多くても300人程度です。仮に10年間診療しても3,000人に達しません。がんの専門病院で経験を積むことで、一般的な医師の何倍もの症例を経験できました。多くの症例を診ることで培われた経験と知識が、現在の診療に大きく活かされています。この経験を地域医療に還元し、患者様の健康に貢献していきたいと考えています。

スピーディな診断と結果説明。患者様の不安を軽減する迅速対応

スピーディな診断と結果説明
患者様の不安を軽減する迅速対応

薬師堂診療所の特徴は?

薬師堂診療所の特徴は?

当院の最大の特徴は、乳がん診療における「早さ」です。乳腺に関する症状でご来院された患者様は基本的に断ることなく診療し、当日予約・当日検査が可能な体制を整えています。

また、多くの病院では「結果結果は2~3週間後」というケースが一般的ですが、当院ではマンモグラフィや超音波検査(乳腺エコー)の結果を即日お伝えしています。乳がんの疑いがある場合は、その日のうちに組織診(生検)まで実施可能です。その結果も10日前後と、一般的な病院よりも早くご連絡できる体制を整えています。

患者様が抱える不安を少しでも早く解消することを最優先に考え、診断から結果説明までのスピードを重視しています。

専門病院との連携について教えてください

がん研究会有明病院や順天堂大学医学部附属練馬病院などの専門病院と、強い連携体制を構築しています。これにより、確定診断から専門病院での治療開始までの時間を大幅に短縮できます。また、私自身ががん治療を熟知していますので、専門病院へのご紹介がスムーズです。治療内容を理解している医師からの紹介は、受け入れ先の専門病院にとっても、もちろん患者様にとっても安心感に繋がります。

そして、専門病院での治療後のフォローアップも当院で行っています。例えば、当院から500mほどの場所にある順天堂大学医学部附属練馬病院の乳腺外科と連携し、術後のフォローアップを引き受けています。

乳がんは治療開始から10年以上のフォローが必要な疾患です。胃がんや大腸がんは5年経過後の再発率が低いのに対し、乳がんは7~9年目での再発もあります。専門病院では患者数の増加によりマンパワー不足の問題もあるため、当院がその役割を担うことで、患者様の長期的な健康管理をしっかりとサポートしています。

高精度な診断で早期治療に貢献。痛みに配慮した検査で患者様の負担を軽減

高精度な診断で早期治療に貢献
痛みに配慮した検査で患者様の負担を軽減

乳がんの診断のためにどのような機器を?

乳がんの診断のためにどのような機器を?

高精度な診断のために、精密な組織診(生検)が行えるVAB(吸引式乳腺組織生検)装置を導入しています。これは、練馬区内でも導入しているクリニックはほとんどありません。

VABは、乳がんの確定診断において非常に重要な検査です。細胞診と比べて、VABはより多くの組織を採取できるため、診断の正確性が高まります。また、乳がんのタイプ(サブタイプ)を調べることも可能で、これは治療方針を決める上で非常に重要な情報になります。当院でこの検査を行うことで、専門病院での検査過程を省き、治療開始までの時間を約1ヶ月短縮できるケースもあります。

乳がん検診はいつから受けるべきですか?

30歳からは、乳腺エコーによる検診を受けることをお勧めします。近年、30歳前後での乳がん発症が増えているためです。20代後半でも乳がんが見つかるケースが増加しており、症状がある場合は年齢に関わらず検査を受けることが重要です。

行政の乳がん検診は40歳からが対象ですが、それまでは自費診療での乳腺ドックを活用していただくことができます。当院では乳腺ドックとして、「診察+マンモグラフィ+乳腺エコー」「診察+マンモグラフィ」「診察+乳腺エコー」の3コースをご用意しています。

女性スタッフによる検査と心地良い環境づくり。患者様の心理的負担を最小限に

女性スタッフによる検査と心地良い環境づくり
患者様の心理的負担を最小限に

マンモグラフィと乳腺エコーの併用はなぜ大切?

マンモグラフィと乳腺エコーの併用はなぜ大切?

マンモグラフィと乳腺エコーにはそれぞれ得意・不得意があり、両方を受けることでそれぞれに補完し合います。マンモグラフィは非常に早期の乳がんを検出するのに優れていますが、乳腺エコーは明らかな腫瘍性の乳がんを見つけるのに適しています。

当院では、初めて受診される方には基本的に両方の検査をお勧めしています。もちろん患者様のご希望に応じて片方だけの検査も可能ですが、より安全で確実な検診のためには両方を受けることが理想的です。

「検査が恥ずかしい」という方もおられるのでは?

そういう方の心理的負担を軽減するために、当院では様々な工夫を行っています。

まず、マンモグラフィは女性の検査技師が担当しており、週1回、女性医師による乳腺外来も実施しています。女性ならではの細やかな配慮と専門的な技術で、できる限り負担の少ない検査を心がけています。

検査室の雰囲気づくりにも力を入れており、マンモグラフィ室には可愛らしいマスコットやぬいぐるみを置いて、床はリラックスできるピンク色に、壁には桜模様を施しています。これらの工夫により、緊張感を和らげる環境を整えています。

また、羞恥心に配慮して専用のガウンを用意し、透けないようにケープもご用意しています。患者様が少しでも安心して検査を受けられるよう細部まで気を配っています。

痛みについてはいかがですか?

痛みについてはいかがですか?

マンモグラフィの痛みの感じ方には個人差があり、「痛い」と感じる方もいれば、「思ったほど痛くなかった」という方もいらっしゃいます。当院では女性の検査技師が患者様に寄り添い、なるべく痛みを感じないよう細心の注意を払って検査を行っています。

乳がんの早期発見のためには、定期的な検査が非常に重要です。「マンモグラフィは痛い」という先入観に捉われず、「自分の健康を守るための大切な一歩」と考えていただければと思います。

乳がんの“3つのサイン”。早期発見のカギは普段のセルフチェック

乳がんの“3つのサイン”
早期発見のカギは普段のセルフチェック

どんな症状があったら受診すべきですか?

どんな症状があったら受診すべきですか?

乳がんの疑いがある症状として、大きく3つあります。「しこり」「分泌物」「左右差」です。特に乳頭が急に陥没した場合や、胸にえくぼができた場合は、乳がんを疑う重要な症状です。こうした症状がある場合は、年齢に関わらず早めに受診してください。

早期発見のために、普段のセルフチェックも非常に重要です。お風呂に入る際に石鹸を付けて胸に触れる習慣をつけ、「しこり」がないか、「分泌物」が出ないか、「左右差」や「えくぼ」がないかを毎日チェックすることをお勧めします。

専門医でも触診で気づけるのは5mm程度、一般の方だと1cm以上の大きさになるまで気づかないこともあります。日頃から自分の胸の状態を知っておくことで、わずかな変化にも気づけるようになります。

若い世代の乳がんが増えているのはなぜ?

近年、20代後半から30代での乳がん発症が増えています。要因の1つとして考えられるのは、晩婚化の進行です。出産経験のない期間が長いと、女性ホルモンに長期間さらされることになり、乳がんや子宮体がんのリスクが高まると言われています。

また、遺伝的要因として、BRCA遺伝子の変異などを持つ方は若年でも乳がんを発症するリスクが高まります。この遺伝子を持つ方は、生涯で50%の確率で乳がんか卵巣がんになると言われています。

このような状況を踏まえ、若い世代の方にも乳がんのリスクを認識して、定期的に検診を受けていただければと思います。

患者様の不安を軽減し、地域医療に貢献。専門知識と思いやりのある医療を提供

患者様の不安を軽減し、地域医療に貢献
専門知識と思いやりのある医療を提供

最後に患者様へメッセージをお願いします

最後に患者様へメッセージをお願いします

地域医療に貢献し、皆様のお役に立てるよう粉骨砕身努めて参ります。特に専門としてきた乳がん診療を通じて、多くの患者様の健康をサポートしたいと考えています。当院では内科・外科の一般診療や訪問診療も行っており、多様なニーズにお応えできる多角的なクリニックを目指しています。

当院の強みは、患者様の不安を少しでも軽減するための迅速な対応です。検査結果を即日お伝えし、必要な治療へのアクセスをスムーズにすることで、少しでも患者様の不安を和らげるように努めています。

また、当院には優しく丁寧に患者様に接するスタッフが揃っています。医療の質はもちろん、患者様への対応の質も大切にしています。どんな小さな症状や不安でも、お気軽にご相談ください。

診療時間閉じる
診療時間 日祝
9:00~12:00
14:00~18:00

休診日:水曜日・日曜日・祝祭日
▲土曜日の午後の診療は5時までです。

アクセス閉じる

〒177-0035 東京都練馬区南田中3-26-3

  • 東急東横線西武池袋線「練馬高野台駅」
    徒歩9分